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ギリシャ神話の神々も、フェタがお好き!

cheese

オリンポス山頂におわしますギリシャ神話の幾多の神々も、チーズがお好きだったようだ。叙事詩「オデッセイア」のなかで、詩人ホメロスは、オデッセイアが巨人・ポリフェモスの住む洞窟で、たくさんのチーズが羊や、山羊からつくられているところを描いている。

今夜は、『フェタ』。「フェタチーズ」ともいう。ギリシャをまさしく代表するチーズ。並居るチーズ界のなかでもっとも古く、世界最古のチーズである。2~3000年前、アテネ郊外の山中で暮らしていた羊飼いによってつくられたともいわれる。


EU委員会は、2002年、「フェタ」の称号はギリシャ産に限ると発表した。そもそも、ギリシャが「フェタチーズ」をEU委員会に、自国の権益を守るために、名称登録したことからはじまった。

一旦、PDO(原産地呼称保護)の登録リストをはずされたが、努力のカイあって2002年10月再登録され、名称が保護されるにいたった。

ところが、フェタの名称を使用していたデンマークをはじめとする数カ国が、これに反発。ついに、デンマークと、ドイツが提訴。訴訟沙汰になった。

くしくも、今度はダメ押しするかのように、EU裁判所は、2005年、ギリシャの伝統的なチーズであるフェタの「原産地表示」を認めたEU委員会を支持。

さて、本場・フェタよりもおいしいという評判のデンマーク製は、名称変更を迫られることになった。それでも、しぶしぶ同意したデンマーク産フェタは、新たな名称である「アペティナ」を使用する模様。ただこれは、大手製造者からの提案で中小の製造者は含まれていないそうだ。

軟質、硬質を問わず、古代ギリシャでは、山羊や羊から、数多くのチーズがつくられていたようだ。男はスタミナがつき、女性は美しくなれたうえに、知恵までつくといわれていた。

羊乳からつくったフレッシュ・チーズを固める伝統的な製法。時折、山羊乳も。そして、羊乳プラス山羊乳のミックス。牛乳は、あくまで禁止。ちなみに、デンマーク産のフェタは、牛乳製だ。

ギリシャはフランスと1位を争うくらい、チーズの大消費国でもある。その内、その半分がフェタというのも、これまたスゴい。イラクあたり(?)からはじまったチーズ誕生の経緯として、中近東一帯にも同じような塩漬けのチーズが数多く存在している。

とりわけ、トルコをはじめとする東地中海で暮らす人たちにとっては、生活に欠かせないチーズとなっている。



自然発酵と、加熱によりカードをつくる。プレスはなし。非熟成タイプ。高濃度の塩水中に保存して、熟成させる場合もある。それは、およそ4~6週間。乾燥防止、および輸出目的のため、長期保存する。

地元の人たちは、フレッシュなものを食べ、その残りを塩漬けにして保存するようだ。一般に市販されているのは、もっぱら塩漬けにしたものだ。

外観はあくまでも白くやわらかく、無数の気孔が見られ、木綿豆腐のような感じ。塩味は強く、羊乳独特のコク。ボロボロ感があってもろく、崩れやすい。

非熟成タイプは、甘みが感じられ、塩分が少なめ。香りは高い。熟成タイプはというと、とうぜん塩分多めで辛い。風味は乏しいが、味わいは濃厚だ。

そのままじゃあまりにもしょぱすぎるため、食べる量だけを切り出し、ぬるま湯につけておくか、あるいは30分以上は牛乳に浸して、しっかりと塩抜きをしてから食べるがコツ。

それと力任せに切るのではなく、ちょいと押し切るようにしてうすくスライスしてオリーブオイルをかけて食べるのが、ギリシャではポピュラーではある。とりわけ、伝統料理には欠かせない。

また、きゅうり、レタス、玉ねぎなど野菜の上にフェタをのっけて、たっぷりとオリーブオイルをかければ、グリークサラダの出来上がり。軽くフォークなどでほぐして、オードブル。それにパスタに、パスタソースにも。フェタを焼いて食べるのも、なかなかオツなもの。

そうそう、デンマーク産のビン詰め「フェタキューブ」は、実にすぐれモノ。フェタの一口サイズ。お手軽で、食べやすい。塩分をひかえめにして、ちょいとスパイスをきかせたオリーブ・オイル漬け。そのまま、おつまみに。

コクのあるフェタに合わすワインは、やはり白よりも赤がいいのかな。でも、白で十分。ここは、やはりギリシャ産ワインかな。おすすめは、ウゾだ。合うんだなあ、これが。

参考;『チーズ図鑑』(文芸春秋編、刊)

(チーズ/フレッシュ フェタ ギリシャ 2007/07/27再編集)

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