ホットワインであったまろうよ!

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ナイトキャップ』なるカクテルがある。

いわゆる日本でいうところの、
「寝酒」
にあたる。とりわけ、冬の寒~い夜、寝る前に酒を飲み、体をシンから温め、快適な睡眠につくためのお酒である。

それは、疲れをとり、寝つきをよくするという点で、ホット・カクテル、それも牛乳や卵などが入ったものがいいといわれている。

まずは、たまたま手近にあるカクテル・ブックのレシピををのぞいてみると、

4 parts light rum
Sugar syrup (1 tsp)
Warm milk
Freshly grated nutmeg

とあり、そうして、
「熱くしたコーヒー・マグにラム酒とシロップをそそぎ、暖かいミルクでマグをいっぱいにして、軽くステア。その上に、ナツメグを振りかける」
と載っていた。

そんな温めたアルコールを総称して、
「グロック」
という。北欧では、ホットワインことグリュー・ワインをも含めてそういうが、ことフランスでは、
「ヴァン・ショー」
すなわち、これまた日本でいうところのホットワインは含まれてはいない。ただたんに、ラム酒などのほかのアルコールに対して用いられているようだ。

ホットワインも、まあそんなホット・カクテルのひとつである。だいたい、ワインってものは、もともと冷やしておいしく飲めるようにつくられているものだ。それを温めて飲むのだから、デイリー・ワインで充分だ。

しかし、ここでひと手間かけると、ウンとおいしくなって、ヘルシー・ワインに早代わりする。たとえば、
「飲みかけの赤ワインとか、まだボジョレが残っていたなあ」
と思っていたなら、さっそく使ってみよう。もちろん、赤ワインにはポリフェノールが含まれている。

それと、ほかにも用意してほしいものがある。ハチミツだ。甘さを加減するものだが、お砂糖、ないしはグラニュー糖よりも健康的だし、微妙なほんのり感がある。オレンジと、レモンもお忘れなく。これらには、ビタミンCが含まれている。

それでは、赤ワインを手鍋にぶっこみ、風味を引き立たせるためスライスしたオレンジと、ハチミツを入れて火をかける。弱火にして、ゆっくりかき混ぜながら、沸騰する前に火を止める、そうここが肝心。

ワインを沸騰させはしないけれど、若干アルコールが飛ぶのは致しかたないが、これでは物足りないなあという飲ん兵衛のかたがたには、ラム酒など蒸留酒なんぞを入れて、アルコール分を追加してみてはどうだろう。

マグ・カップなどにそれを注ぎ、あらかじめスライスしたレモンを加える。それに、もう一つ、シナモンなどスパイスをもお好みで加えて出来上がり。そのシナモンには、保温効果があるとされている。

と、まあ、これはヨーロッパで古くから愛されてきた赤ワインでのちょいとしたレシピにすぎないが、あなたのお好みのホット・ワインを工夫しながらつくってみればおもしろいかも…。

これが白ワインだと、アルザス地方でのあくまで特定地域でのクリスマスのときだけに飲まれる「ヴァン・ショー・ブラン」ってものがある。

そのつくりかたは、赤ワインとほとんど同じだが、シナモンを加えずに、お好みで砂糖や、レモンの薄切りをそえる。また、乾燥ハーブなんかをそえてもいいかな。

そんなわけで、ホットワインは香りと、冷たい空気の中で飲む、という雰囲気を楽しんで欲しい。それと、まあ、日本でいうところの冬の定番・卵酒と思ってくれればいい。ということは、「風邪の妙薬」でもあるってことだ。

それはそれで、こんなホット・カクテルはどうだろう。『アイリッシュ・コーヒー』といって、名前ぐらいは聞いたことがあるだろう。第二次世界大戦後、アイルランドで誕生したホット・カクテルの代表格でもある。

その当時、ヨーロッパの主要都市と、アメリカ東部の都市とのあいだに、民間航空機が飛び交い始めたが、ひとっ飛びというわけにはいかず、いかんせん当時の航空機は航続距離が短く、途中に中継の空港をおき、給油する必要があったのだ。

そのひとつがシャノン空港であった。それが、しかも、首都・ダブリンのシャノン空港はかつて、シャノン川の中洲にあった。

そんなわけで、給油中、乗客たちは飛行機から降り、ボートに乗って川を渡り、空港ターミナルの待合室で過ごすことになる。大体が寒い土地柄だけに、冬ともなると風はふきすさび、寒さはウンと身にこたえる。

そこで、そんな光景を目の当たりに見ていた空港のラウンジ・バーのチーフ・バーテンダー、ジョー・シェリダンが考案し、搭乗待ちの乗客にふるまったのが、それだ。それは、口コミにより、世界各地に広まった。そして、それとは違ったヴァリエイションが、各地に誕生することになる。

暖かいコーヒーにアイリッシュ・ウイスキーと、少量の砂糖を入れる。それは、コーヒー・カップでもいいが、おしゃれに台つきのグラスや、ワイン・グラスを使用したいもの。砂糖も、角砂糖より、ザラメがいい。

それから、生クリームを軽くホイップして、カップやグラスに浮かべ、シナモンをそえて、できあがり。

もうひとつ、『ホット・バタード・ラム』がある。ラム酒のお湯割といったところだ。溶けたバターの香りと、ラム酒の香りがお湯にのって立ちのぼってくるのがいい。

まだまだバーボンが登場する前、寒いときにはとりわけ、ラム酒をあたため、よく飲まれていたようだ。風邪の特効薬であったし、あったまるうえに、後が残らない。

こだわりとしては、バターは無塩バターが好ましく、イギリス人はグローブやシナモン、ナツメグなどスパイスをよく振りかけるようだ。

♪♪♪ ウェス・モンゴメリー ジャズ・ギター ♪♪♪

リヴァーサイド時代のウェスのライヴ盤、「Full House]が好きだ。ウィントン・ケリー・トリオをバックに、ウェスのソロはびのびと快調そのもの。スイングするジャズ本来の楽しみ方がなんともたまらない。ゲストのジョニー・グリフィンも力強い。

そのウィントン・ケリー・トリオとのハーフノートのライヴ盤も、これまた名盤だ。完成度も高く、ウェス本来のスケールの大きい演奏が堪能できる。

それと、「インクレディブル・ジャズ・ギター」。職人芸をおもわせる名伴奏者トミー・フラナガンを従えての、リヴァーサイド第2作目。シングル・ノート、オクターブ奏法、コード奏法を駆使したウェス特有の演奏を聴くことができる。もちろん、歌心も満載だ。ほかにもちょいと軟弱といわれるかもしれないが、A&M/CTIシリーズ・「A DAY IN THE LIFE」をもぶっこんでいる。イージー・リスニング・ジャズという新しいカテゴリーをつくったヤツだ。

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